ジオラマのような都市
本城直季の現実の風景を特殊な撮影方法でジオラマのように見せてしまう写真が評判になっている。
本人は「都市の嘘っぽさをだしたい」というようなことをいっているようだけれど、今、関心を持っているのは女性たちで、一様に「かわいい」というのがその感想だそうです。
その一方で、たとえば畠山直哉は東武ワールドスクェアの模型でてきた都市をまるで本物のように写しだした「ニューヨーク/東武ワールドスクェア」という作品を撮っている。
このテーマパークはすべての建物が実寸の25分1で、たしかに精巧にできているのだが、写真では、それを超えてほんとうのニューヨークの風景写真と見まがうばかり。
現実を虚構化するのか、虚構を現実に見せるのか、その方向の違いはさておき、これら二人の写真は都市にたいする現代人の視線が、じつはかなり曖昧で不安定であるということを表現しているようでいて、おもしろい。
最近「崩壊について」という建築の本を読んだ。
建築の崩壊についてだけ述べたおかしな本だ。
ちなみに、こんな崩壊もあります。いやこれは解体か。
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