睡眠の力
「ぼくが眠って考えたこと」について聞かれて、考えたことがある。
つまり「ぼくが聞かれて考えたこと」だ。
睡眠の力ということだ。
人は明日からは完璧な正しい有意義な一日を送ろうと決心して床につくことがある。
そういう反省の就寝がある。
けれどひと晩眠ってしまうと、すっかり忘れて、またつまらない繰り返しになる。
眠りは正しい決心をリセットする。強い。
これなら眠りなど必要ない、とも思う。
が、同時に睡眠は、忘れたいことを忘れさせるという力もある。
ひと晩眠ってケロリとするということもある。
睡眠とは忘れる力である。
それはどっちにも作用する。いいほうにも、悪いほうにも。
目が覚めると、早咲きの桜が一本、三分咲き。
なんとも、めりはりのない今年の春。
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