山葵とブラウンスイス
出雲地方の雲南市に取材にいった。
わさびが自生していた。
たしかに水は澄んでいる。
わさびは数少ない日本原産の食用植物
(こういう言い方は正しいのか?)。
で、その山地に牛がいる。
見慣れぬ男が近寄ってきたので、どうしようか、と困惑している。
そばによるとデカイ。
ブラウンスイス種という日本には少ない乳用牛。
これがうまい、ミルクが、ね。
肉も霜降りではないが、肉本来の香りがあり、うまいらしい。
そういえば、最近の和牛肉は臭みがなくなり、不味い。松阪牛はほんとに不味い。
こういうものを日本人は外国人に食べさせて、
どうだ、うまいだろう? などというが、
味覚は文化で、無臭に近い、脂身入りの、とろとろした松坂をそれほどむこうの人は好まない。
レッドソックスの松坂はどうかはしらないけれど。
そんなことを考えながら、この男が見ているということを、この牛くんは知っているのか?
いや、きっと知っている、にちがいない。
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