ひらめき
新そばの季節になった。近所のそば屋に入る。わさびより、七味がいいのだけれど、目黒の一茶庵のような七味はなかなかない。
一茶庵では正月、年賀に特製の七味を配っていた。どこそこの山椒がきいた絶品の七味。分けてほしいとお願いしたら、手作りで品がないと恐縮したご主人。まもなく店がなくなった。目黒駅西口の民家風蕎麦屋として有名だったのに。
新そばといえば、小みかんの皮、タカノツメ、白ごまを原料にした「ひらめき」も合う。こちらは鹿児島の名産だったと思うが、なかなか手に入らない。
そんなことを思い出しながら近所の蕎麦屋で支払いをしようとしたら、なんと一年前の勘定でとりすぎたという230円がもどってきた。
よく覚えてくれていたものだ。一年もレジのなかで小袋に入ったまま眠っていた230円。新そばとの奇妙な取り合わせ。
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