徒党化する暴走
通りの先を奇妙な集団が行く。
ひとかたまりになったグループ。
押しくらまんじゅうでもしているかのような塊が、右に左にと揺れている。
追いつくと、全員70代以上の老人グループだった。
昼だったが、あきらかにみんな酔っている。
女四人、男二人。
この割合は、その世代の人口比(活動人口)と相似する。
酔っている何人かを支えようとしているのだが、その支えもまた足下がふらついている。
「おい、つぎつぎ」「こっちに行くぞ」と声を張り上げているのは男。
まだ飲み足りないらしい。
私は「暴走老人!」のインタビューで、老人が徒党を組むことはないだろうと答えてきた。
どうもそうではないらしい。
なかの一人が、バランスを崩し道に仰向けに転がった。
それを助け起こそうとした男の財布から小銭がバラバラと転がり出た。
が、彼はそれに気づかない。
騒ぎを目撃した外国からの観光客が、唖然とした表情で見つめた。
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