コンビニのドア
妙なことを考えた。
コンビニのドアはまず間違いなく自動ではないということ。
ビルの地下などにある小さなものは別として、一階の道路に面したコンビニは非自動である。
慣れてしまっているので、当たり前になっているが、田舎の喫茶店まで自動なのに、これは考えてみればヘンだ。
ヨーロッパの小さなホテルのエレベータなどは、いまだ手動だったりする。
ボタンを押して自分がおりる階に到着しても、ボーッと立っている。
ドアが開かないので故障かと思う。
自分で開けなければならないとはっと気づく。
そういうことがある。
外国では日本人観光客はタクシーのマナーが悪いと評判。
ドアを閉め忘れるからだ。
もし一階の道路に面した駐車スペースもあるようなコンビニが、自動ドアだったりすると、逆に面食らうかもしれない。
コンビニの手動ドアは、頻繁に出入りがあるというだけでなく、両開きに固定すると、商品出し入れに都合がいいということもあるのだろう。自動では面倒だ。
さて、なぜこんなことを考えたかというと、そのドアの内側、店内側の取手の上部分、つまりガラスを囲むさんの部分に160、170という数字を見つけたからだ。
身長だということはすぐ分かった。
五センチごとに赤白で色分けしてある。
もちろん顧客サービスではない。
「あなたの身長はこれくらいです」、そんな馬鹿なことはない。
逃亡する強盗犯の身体情報を少しでも明確にしようという仕掛けである。
わざわざ聞かなかったが、たぶんそうだ。
しかし、なにしろ手動である。
ましてや急いでいるとき、人間の体はかなり前のめりになる。
つまり実際よりかなり低い位置に頭がくる。
それでは、逆に犯人を背が低く見積もることになりはしないか。
そんなどうでもいいことを考えた。
さて、寝るか。
« 「高校崩壊とロスジェネ」 (2009.5.19)※西日本新聞寄稿書評を加筆改稿したものです。 | トップページ | 過剰包装 »
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